2007 Fiscal Year Annual Research Report
風洞実験とCFD解析による市街地の危険性物質拡散のリスク評価に関する研究
Project/Area Number |
07F07123
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
大場 正昭 Tokyo Polytechnic University, 工学部・教授, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BEZPALCOVA Klara 東京工芸大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | リスクアセスメント / 瞬間濃度 / ストリートキャニオン / 乱流フラックス / 最小レイノルズ数 / 建蔽率 / 街区模型 / 風洞実験 |
Research Abstract |
都市キャノピーにおいて、事故または故意により危険性の物質が漏洩した場合、危険性物質は、拡散過程において大気安定度、地表面の各種粗度要素及び配置形態に直接的に影響を受ける。平成19年度は市街地における危険性ガスの偶然的放出に伴う拡散過程を検討するために、街区配列と建蔽率をパラメータとして風洞拡散実験を行ない、以下の研究成果を得た。模型縮率は1/400を想定した。1.最小レイノルズ数の検討本実験条件では、街区内の平均濃度はレイノルズ数9000以上(模型軒高風速:4m/s)で、鉛直方向乱流フラックスw'c'/u^*はレイノルズ数16000以上(模型軒高風速:7m/s)でレイノルズ数に依存しなかった。 2.建蔽率の検討地表面から危険性ガスが漏出した場合、建蔽率の小さな街区では鉛直方向の運動量輸送が弱くなるために、高濃度域が拡大した。 3.街区配列の検討直交配列の場合、ガス排出点近傍ではトレーサーガスは広く拡散したが、ガスの移流に伴う拡散幅の大きさは拡大しなかった。しかし、千鳥配列では、ガス排出点付近では相対的に拡散幅が小さく、ガスの移流に伴い、拡散幅が拡大することが判った。実験した4ケースの街区形状の中では千鳥配列、建蔽率25%のケースが最も低濃度域面積が大きかった。 4.乱流フラックスの検討相対的に街区内の乱流フラックス鉛直分布は小さく、街区高さ以上で早く減衰した。街区模型風下ウェイク域で生じているピーク濃度は、模型ウェイクの流れパターンによりトレーサーガスが滞留したことが原因であることが判った。
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Research Products
(1 results)