2007 Fiscal Year Annual Research Report
一般化された磁気ヘリシティーの直接計測による二流体プラズマ緩和現象の実験的解明
Project/Area Number |
07F07140
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 靖 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YOU Setthivoine 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ヘリシティー / トモグラフィー / ドップラーシフト / 運動論的安定性 / プラズマ合体 / 逆転磁場配位 / スフェロマック / 磁気リコネクション |
Research Abstract |
1年目は、研究の見通しを得るため、新設するヘリシティー計測システムの設計を完了させるシミュレーション研究を手始めに行った。提案済みのドップラー分光用2次元トモグラフィー再構成法をTS-4プラズマ合体実験装置に適した案験データ解析用のソフトにまとめあげた。開発したソフトについてシミュレーションを繰り返した結果、10%のホワイトノイズのある環境下で再構成誤差を10%程度に抑制するには、軸対称のイオン流速の再構成に約100チャンネルの視線が必要であることがわかった。これを前提に、シミュレーションにより、ポロイダル・トロイダル方向のイオン流、さらにそれをもとにイオンヘリシティーを20%程度の精度で算出するめどが得られた。ハードウェアは必要チャンネル数が増加したことから、既存の光ファイバーを50チャンネルのものに交換して、2台に増やすと同時に、現在のICCDカメラ付きの1m分光器の波長分解能は0.05nm程度なので、これを光学レンズ組、所謂拡大光学系で10倍に拡大した。一方、プラズマ合体・磁気リコネクション実験におけるプラズマ流速は磁場エネルギーに比例するため、クリアカットな実験を目指して、プラズマ生成磁場を決めるコンデンサー電源の増力を行った。その結果、合体で現れる流速をプラズマライン光(ArII)のドップラーシフトを0.005nmの精度により計測できた。問題は、再構成に必要な視線の内、装置のビューポートに設置できる60チャンネルに入らない40チャンネル分の設置であったが、容器内に設置したミラーの反射を2回利用して最適な位置を確保できる見込みとなった。
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Research Products
(4 results)