2008 Fiscal Year Annual Research Report
一般化された磁気ヘリシティーの直接計測による二流体プラズマ緩和現象の実験的解明
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07F07140
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 靖 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YOU Setthivoine 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ヘリシティー / トモグラフィー / ドップラーシフト / 運動論的安定性 / プラズマ合体 / 逆転磁場配位 / 逆転磁場配位 / 磁気リコネクション |
Research Abstract |
前年度のシミュレーションによって開発した3次元トモグラフィープログラムの精度が流速分布によってどの程度影響されるか確認できため、今年度はいよいよ実際に7チャンネルの光ファイバーを扇型に配置した計測モジュールを5個、TS-4トーラス実験装置の周りに設置し、中心対称面を仮定して実質70チャンネルのファイバーでプラズマのライン光の積分値のスペクトルを1mの分光器とICCDカメラで計測した。アルゴンIIのライン光のドップラーシフトを用いて、中心軸対称が仮定できる逆転磁場配位プラズマ内部のイオン流速の計測を試みた。各ファイバーの各波長のプラズマ発光の積分値を3次元トモグラフィープログラムによって局所発光量と局所ドップラーシフト(イオン流速)、局所ドップラー幅(イオン温度)に逆変換し、速度1-6km/sec程度の磁力線に垂直な流れが逆転磁場配位内に存在することが初めて明らかにすることができた。計測装置の精度は1.5km/sec程度であり、結果として逆変換後のプラズマ流速は最大40%の計測誤差を含む。さらに、計測誤差を抑制するためのプログラムの改良も行い、更に誤差を半分程度に抑制した上で、計測した流速の3次元分布を用いて逆転磁場配位のイオンのヘリシティーをはじめて算出した。現在、光ファイバーのチャンネル数の増加に取り組み、軸対称の仮定をある程度外した状態での流速分布やイオンヘリシティーの計測が可能になりつつある。この成果により、プラズマの二流体効果を含んだ緩和現象の解明に大きく前進し、イオンヘリシティーが果たして二流体型の緩和の際、保存量となり得るかについて結論が得られる見込みである。
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Research Products
(4 results)