2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07142
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鹿内 利治 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PENG Lianwei 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 葉緑体 / 光合成 / NDH / 光化学系I / サイクリック電子伝達 / チラコイド膜 / 葉緑体呼吸 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
葉緑体NDH複合体は、光化学系Iサイクリック電子伝達を触媒し、大腸菌のNDH-1複合体と類似している。しかしながら電子供与体(大腸菌においてはNADH)結合サブユニットは未知であり、電子供与体も不明である。NDHに触媒されるサイクリック電子伝達経路の解明には、NDH複合体の全サブユニット構成の解明が必須である。 我々はblue-native電気泳動により、チラコイド膜においてNDH複合体が光化学系Iと超複合体を作ることを明らかにした。また、超複合体のプロテオミクス解析によりそれを構成するサブユニットについて詳細な情報を得た。さまざまな変異株のバックで詳細なサブユニットの安定性解析を行ったところ、葉緑体NDH複合体は4つのサブコンプレックスからなり、そのうち二つはシアノバクテリアの複合体に保存されているが、残りの二つについては、葉緑体に特異的であった。このことは葉緑体NDH複合体がシアノバクテリアの複合体とは異なる機能を持つ可能性を示唆している。また、マイナーなLHCI分子種が、NDHとPSIの超複合体の形成に必須であることを明らかにした。このLHCIがないとNDH複合体はおそらくモノマーで存在し、部分的に安定性を欠いた。しかし、チラコイド膜でのフェレドキシン依存のプラストキノン還元活性は大きく減少し、このLHCIを欠く変異株は、もう一つのサイクリック電子伝達を欠くpgr5の変異株バックで、著しい光合成の異常を示した。このことは、NDHと光化学系Iの超複合体形成が、in vivoでのサイクリック電子伝達活性に必須であることを示している。我々の結果は、NDHと光化学系Iの超複合体の内部での電子移動の可能性を示している。
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Research Products
(3 results)