2007 Fiscal Year Annual Research Report
多機能ライブイメージング法の開発とその細胞生物学研究への応用
Project/Area Number |
07F07148
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
永井 健治 Hokkaido University, 電子科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Sang-Yeob 北海道大学, 電子科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | FRET / 分子イメージング / 顕微鏡 / 可視化 |
Research Abstract |
生体分子の機能を可視化するために波長の異なる2つの蛍光分子間で起こるFRET(ヘテロ FRET)を利用した様々なプローブが近年開発されている。これらのFRETプローブは観察するための波長が広域であるため、他の蛍光プローブと同時に可視化することが難しい。そこで同一蛍光色分子巻で生じるホモFRETを原理とするカルシウムセンサーW-cameleonを作成し、Ca^<2+>の有無での蛍光異方性を測定した。その結果、Ca^<2+>の存在により、蛍光異方性の値が有意に変化した。しかしながらその変化量は極めて小さいため、FRETにおける角度因子の最適化によるシグナル変化の拡大化を行ったところ、プロトタイプよりも変化量の大きなプローブを得ることに成功した。 次に、作成したホモFRETプローブの蛍光異方性変化を顕微鏡下で観察するために、倒立顕微鏡のサイドポートに偏光分光光学系をセットアップした。ところが、このシステムでは全く蛍光異方性変化を捉えることができなかった。これはサイドポートにシグナルを取り出すために、顕微鏡鏡筒内に備わっている全反射プリズムで、シグナル蛍光を反射させることによって、P波とS波の強度比が崩れてしまう結果であると考えられた。そこで、対物レンズの直下にP波、S波用の検光子を設置し、電動で高速切り替えするシステムに変更したところ、効率良く蛍光異方性の変化を捉えることができるようになった。本システムを用いて、Cameleonを発現した生細胞を本顕微鏡システムにより観察した結果、リガンド刺激による蛍光異方性の変化つまりの変化Ca^<2+>を妥当なS/N比で捉えることができた。
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Research Products
(27 results)