2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07152
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
金子 信博 Yokohama National University, 大学院・環境情報研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LUCERO Mariani 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 生物多様性 / 生態系機能 / 土壌構造 / CN比 / 分解系 |
Research Abstract |
八ヶ岳山麓のカラマツ林で、キシャヤスデ7齢幼虫に線虫を除去した土壌を摂食させ、質のそろった糞団粒を大量に用意した。円筒容器に団粒を充填して、野外の土壌に設置した。これを糞団粒マイクロコズムと呼ぶ。設置から6ヶ月間、マイクロコズムを回収し、自活性線虫の侵入、微生物群集の変化(リン脂質脂肪酸組成,T-RFLP法)、物質代謝(窒素・リンの無機化)を調べ、ヤスデによって改変された土壌構造が土壌生物に与える影響を定量化した。 ヤスデ糞団粒は、排泄直後の高い含水率を保ち、初期には高濃度のアンモニア態窒素を含んでいた。アンモニア態窒素は約1週間で、ほとんどが硝酸態窒素になったが、その後の変化はきわめて少なかった。線虫、微生物群集、リンの無機化に関しては現在解析中である。土壌を食べるキシャヤスデの糞団粒はミミズの糞団粒と同様、土壌に於ける栄養塩のホットスポットであることが明らかとなった。団粒内に炭素が保持されることをすでに明らかにしているので、単に分解を促進するだけでなく、栄養塩の放出をコントロールする機能があることがわかった。
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Research Products
(1 results)