2008 Fiscal Year Annual Research Report
根におけるRNAサイレンシング調節機構の解明とウイルス抵抗性植物創成への応用
Project/Area Number |
07F07157
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴木 信弘 Okayama University, 資源生物科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANDIKA I. 岡山大学, 資源生物科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | RNAサイレンシング / RNAサイレンシングサプレッサー / 植物ウイルス / RNAi / ウイルス防御 / 植物根 |
Research Abstract |
本研究では,「根でのRNAサイレンシング活性に関与する宿主因子とそれを低減する因子」を解析した.まず,第一にトランスジーンやウイルスに対するサイレンシング活性が根で低いという現象の一般化を検討した.すなわち,数種のウイルスと宿主植物の組み合わせで調べ,根におけるウイルスのサイレンシング活性抑制効果についても詳細に解析した.次に,トランスジーン,ウイルス由来のsiRKAの根での蓄積量が低かったことから,その産生に関与するDCL群などの宿主因子を中心に,アラビドプシスの葉と根での発現パターンを解析した.さらに,候補となる宿主因子の変異体について,トランスジーンやウイルス等に対する影響を評価した. 1.[根でのRNAサイレンシングにより影響される複製レベルはウィルスにより異なる] トランスジーンに対するサイレンシングが根で低いことは植物種を越えて一般化できるが,ウイルスに対するサイレング効果はウイルス種により異なっていた. 2.[RNAサイレンシング関連遺伝子の変異体とウイルス感受性] PVXをアラビドプシス(非宿主とされていた)のdcl変異体へ接種したところ,DCL2とDCL4の変異体で効率的に全身移行したが,根ではDCL2,DCL4に加えDCL3もPVXの蓄積に影響することが示唆された. 3.[サイレンシング関連遺伝子変異体における内在型siRNAの蓄積とトランスジーンサイレンシングへの影響] 現在実施中. 4.[サイレンシング活性低減要因(遺伝子)の根における強制的発現ラインの作出] 活性の低減に関わる候補遺伝子BNYVV p14をN.benthamiana根で強制的に発現させた.
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Research Products
(5 results)