2008 Fiscal Year Annual Research Report
プロレニンの受容体結合による可逆的活性化に関する生化学的研究
Project/Area Number |
07F07165
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
鈴木 文昭 Gifu University, 応用生物科学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NABI A. H. M. Nurun 岐阜大学, 応用生物科学部, 外国人特別研究員
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Keywords | プロレニン / (プロ)レニン受容体 / デコイペプチド / 非酵素的活性化 / 酵素前駆体 |
Research Abstract |
本研究では、プロレニンの受容体結合機構を明らかにすることを主たる目的とする。具体的には、「プロレニンのどの部位が受容体結合で必須なのか」、および「プロレニン受容体のどの部位がレニンおよびプロレニンの結合に必須なのか」をin vitroで明らかにする。 本年度は、すでに申請者らがプロレニンの可逆的活性化に必須である部位のペプチド(HRP)、およびプロレニン受容体の膜貫通領域よりN末端側を認識するペプチド抗体を4種類作製した。また、組換え型プロレニン受容体の小麦胚芽無細胞抽出系でのin vitro生産条件を検討して、精製プロレニン受容体の調製法を確立した。得られた種々の抗(プロ)レニン受容体抗体、組換え型(プロ)レニン受容体、プロレニンおよびレニンを用いて、タンパク・タンパク相互作用をBIACOREシステムで観察する測定系を構築した。その結果プロレニン受容体はプロレニンの「ハンドル領域」配列を含んだペプチド(HRPペプチド)、プロレニンおよびレニンと結合することを観察し、それぞれの結合定数を算出した。そしてHRPはレニンおよびプロレニンの(プロ)レニン受容体への結合を阻害することを、in vitroの条件下で明らかにした。合わせて、FITCでラベルしたHRPペプチドは、構造上の問題があり、ほとんど(プロ)レニン受容体へは結合せず、使用には注意を要することも判明した。 来年度は最終年度であり、これまでの研究成果を引き続き国際学会等で発表していくとともに、国際的な学術雑誌へ積極的に投稿し評価を得る予定である。
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Research Products
(4 results)