2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07168
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前藤 薫 Kobe University, 農学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MALEQUE Md. Abdul 神戸大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 生物多様性 / 森林管理 / 人工林 / 寄生蜂 / 里山 / 天敵昆虫 |
Research Abstract |
本課題では、日本の低地森林(里山林)のモザイク景観を形成する主要要素である落葉広葉樹二次林と針葉樹人工林について、伐採後林齢の要因を加味しながら、昆虫生物多様性の形成に寄与する効果を解明する。そのため、多様な機能群の昆虫を寄主として利用し、生態的撹乱に対して高い応答性をもつ捕食寄生性ハチ目昆虫(寄生蜂)に焦点をしぼって、森林タイプ、林齢、面積などの景観要素が、そのアバンダンスと多様性に与える効果を明らかにする。19年度は、針葉樹人工林を含む里山景観の構造と植生、歴史的変遷、各生物群の生態的機能について研究蓄積がある茨城県北部の北茨城市(広葉樹二次林を主体とする里山地域)と隣接する旧里美村(スギ人工林を主体とする林業地域)に調査地域を設定し、森林タイプ、林齢、面積などの景観要素が異なる17プロットの調査地を定めた。各調査地においてマレーズトラップを用いて捕獲された昆虫試料からコマユバチ科の寄生蜂を抽出し、乾燥標本を作製して、亜科レベルまでの同定をほぼ完了した。20年度は属レベルまで同定し、属数とアバンタンス、属構成について解析を行う。これまでの研究成果の一部は、7月の国際昆虫学会(南アフリカ)で発表する予定である。また、森林とくに人工林の生態系モニタリングと持続的管理のために節足動物を指標群として利用するための研究(約150件)についてレビューを行い、総説の投稿準備を進めている。なお本研究は、(独)森林総合研究所森林昆虫研究領域の協力を得て行っている。
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