2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの水圏生態系における臭素系難燃剤の蓄積特性とヒトの暴露評価
Project/Area Number |
07F07174
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
田辺 信介 Ehime University, 沿岸環境科学研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AGUS Sudaryanto 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 有機臭素系難燃剤 / PBDEs / HBCDs / POPs / インドネシア / ジャカルタ湾 / アジア / 途上国 |
Research Abstract |
本年度は臭素系難燃剤PBDEsとHBCDsに注目して、 1)ヒトの母乳分析とその汚染レベルの国際比較 2)インドネシアの食品分析とヒトの曝露量解析 3)乳幼児のリスク評価 などのサブテーマに取り組み以下の成果をあげた。 まずヒトの母乳試料のPBDEsとHBCDsを分析したところ全ての検体から検出され、その広域汚染の実態が判明した。併せてアジアの分析結果と欧米の汚染レベルを比較した結果、PBDEsによるアジアの汚染は欧州と同等のレベルにあるが、HBCDsの汚染は未だ顕在化していないことを見出した。さらに、その曝露ルートは食品のみならず、ハウスダストや室内空気の汚染も大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった。また室内曝露による影響は、成人より子どもの方が大きいことを示唆し、適切なリスク管理が求められることを提言した。 なお、本研究成果は平成20年8月にシドニー(オーストラリア)で開催されたSETAC(Society of Environmental Toxicology and Chemistry)のワールドコングレスで発表し、優秀口頭発表賞を受賞した。
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Research Products
(11 results)