2008 Fiscal Year Annual Research Report
様々な条件化における肉用牛のビタミンC栄養に関する研究
Project/Area Number |
07F07180
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北川 政幸 Kyoto University, 大学院・農学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PADILLA Licza 京都大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ビタミンC / 肥育牛 / 繁殖雌牛 / 暑熱ストレス / 用量依存性 |
Research Abstract |
1)暑熱時の肉用繁殖牛に対するビタミンC補給効果:暑熱ストレスや肥育により肉用牛の血漿ビタミンC濃度が低下することをすでに明らかにしているが、暑熱時の肉用繁殖雌牛における酸化ストレスの低減に及ぼすビタミンC補給の影響について検討するため、6頭の妊娠牛を用いて、夏期暑熱時と秋期温暖時にそれぞれ体重1kg当たり0、30または60mgのビタミンCを1ヶ月間ずつ補給した。血漿、リンパ球および尿中のビタミンC濃度や酸化ストレスの指標となる過酸化脂質、グルタチオンなどの血漿濃度には暑熱による違いがみられなかったが、夏期と秋期のいずれでも血漿ビタミンC濃度は補給したビタミンCの用量に依存して増加した。血漿や尿中のビタミンC濃度、酸化ストレスの指標となる過酸化脂質、グルタチオンなどの血漿濃度に暑熱による影響がみられなかったものの、肥育牛ですでに明らかにしているように、繁殖雌牛でも補給したビタミンCの用量に依存して血漿ビタミンC濃度が増加したことは初めての知見であり、成果として近々、公表する予定である。2)肥育牛におけるビタミンC補給効果:未経産雌牛18頭と去勢雄牛34頭を用いて、それぞれ半数の牛に8ヶ月間、体重1kg当たり40mgのビタミンCを補給した。ビタミンC補給期には血漿ビタミンC濃度は有意に増加した。出荷時における肉質評価(BMS NO)には差が見られなかったが、SCD(牛肉の旨みに関連が深いとされる酵素)の皮下脂肪における遺伝子発現がビタミンC補給牛群で高くなる傾向が明らかにされた。
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