2009 Fiscal Year Annual Research Report
反芻動物の生理および病態生理におけるモノカルボン酸輸送体(MCT)の役割
Project/Area Number |
07F07182
|
Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
加藤 清雄 Rakuno Gakuen University, 獣医学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIRAT Doaa 酪農学園大学, 獣医学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | モノカルボン酸輸送体 / 副腎 / 膵臓 / ヒツジ / ラット / MCT-mRNA / 免疫組織染色 |
Research Abstract |
ラットにおいて副腎皮質束状帯の機能とMCT発現との関係を明らかにするために、束状体を特異的に刺激するACTHをミニ浸透圧ポンプを用い1週間投与した。その結果、血中コルチゾールとコルチコステロン濃度は有意に増加し、副腎皮質束状帯の機能が亢進していることを確認した。機能亢進時に、MCT1mRNA発現量はACTH投与群と対照群との間に有意差は無かったが、MCT2mRNAとMCT4mRNA発現量はACTH投与群において有意に減少した。MCT3mRNAは両群ともに発現は確認されなかった。免疫組織染色によりMCT1とMCT2はともに細胞膜に発現していることが確認され、ACTH投与により明らかな発現増加が認められた。以上の結果から、MCTは束状帯の機能と密接に関連していることが示唆された。 さらに、ウシの膵臓におけるモノカルボン酸輸送体(MCT)の発現を調べた。その結果、MCT1,MCT2,MCT3,MCT4,MCT5,MCT8,MCT13およびMCT14が発現していることを明らかにした。MCT1~4は短鎖脂肪酸の輸送に、MCT8は甲状腺ホルモンの輸送に役割を演じていることが示唆された。MCT5,MCT13およびMCT14の機能的役割はまだ明らかにされていないが、膵臓機能に何らかの役割を果たしていることが示唆された。
|
Research Products
(2 results)