2007 Fiscal Year Annual Research Report
ゲーティング機構解明のためのカリウムチャネル開口活性物質の創製
Project/Area Number |
07F07189
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大和田 智彦 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CUI Yong-Mei 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | カリウムチャネル / 開口活性物質 / BKチャネル |
Research Abstract |
Ca2+依存性電位依存性カリウムチャネル(large conductance Ca2+-activated K+ channel; BKチャネル)は電位依存性カルシウムイオンチャネルとタイトに連関し、平滑筋の弛緩や神経伝達物質の放出などに関わるカリウムイオンチャネルであり、脳梗塞をはじめてんかん、脳血管虚血や虚血性心疾患、頻尿・尿失禁疾患や気管支喘息など我々のクオリティーオブライフに直結する幅広い疾患に関与すると考えられている。化合物によるBKチャネルの開口の調節は創薬のターゲットとしても注目されている。BKチャネルはこのように創薬的にもまた生物学的にも重要な対象であるが、電位依存性チャネルのため内在性のリガンドは存在しない。本研究課題はチャネルの開閉機構を原子レベルで解明することを最終目的として、BKチャネルの開閉を制御する高活性な開閉活性を持つ化合物を創製する。本年度はイオンチャネル開口活性および開口阻害活性のハイスループットアッセイ系の構築(アッセイ系の最適化)に参画し、再現性の高い条件の評価に貢献した。また既に我々が発見しているαサブユニットに作用しBKチャネル開口活性をもつ天然化合物(デヒドロアビエチン酸)を基に系統的な構造活性相関研究を実施し高活性な開口活性を有する化合物を数種類発見した。また興味深いことに類似の構造を持つ化合物において置換基の相違により、弱いながらも開口阻害活性を示す化合物を合成した。
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