2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07191
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
内藤 猛章 Kobe Pharmaceutical University, 薬学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAHAMAN Habibur 神戸薬科大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ラジカル反応 / ドミノ反応 / 共役オレフィン / 複素環 |
Research Abstract |
有機合成化学では一度の反応操作で複数の結合形成が可能なドミノ型反応の開発が緊急かつ重要な課題になっている。本研究ではラジカル反応を基盤とする新規ドミノ型反応の開発を行うとともにそれらを応用したヘテロ環の効率的構築法を開発するため、以下の実験を行った。 1.ドミノ型ラジカル反応を応用したピロロクロマン骨格および関連ヘテロ環の効率的構築法の開発 医薬品やそのリード化合物の大部分を占めるヘテロ環の高効率的構築法の開発を目的として、反応条件設定が容易なラジカル反応を含むドミノ型反応を新たに立案し、基礎的実験を行った。入手容易なフェノール類から共役エステル基を含む基質を調製し、それを用いて標準的なラジカル反応を行ったところ高収率でラジカル付加-閉環-脱離反応の進行したピロロクロマン骨格が得られた。本反応は、対応する含窒素化合物であるピロロキノリン体合成の場合に比して、若干収率が向上した。さらに、酸素原子を硫黄原子に置き換えた基質についても検討中である。 2.ドミノ型ラジカル反応を応用したピロロキノリン骨格の合成とその応用 ラジカル付加-閉環-脱離反応は、イオン反応のような厳密な無水無酸素条件が不必要であることや複数の結合形成が可能であるため複雑な構造を有するヘテロ環合成には有用である。特異な構造を有するピロロキノリンアルカロイドの一種であるセレチウムA-4および関連化合物を合成標的化合物として選び、それらの一般合成法の開発のための実験も検討中である。
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Research Products
(1 results)