2008 Fiscal Year Annual Research Report
胆汁酸応答分子の分子内及び分子間活性化制御機構と生理代謝調節
Project/Area Number |
07F07197
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
槇島 誠 Nihon University, 医学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHOI Mihwa 日本大学, 医学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | 核内受容体 / ビタミンD受容体 / レチノイド受容体 / 蛍光蛋白質 / 蛍光共鳴エネルギー移転 / 胆汁酸 / 転写因子 |
Research Abstract |
胆汁酸応答性核内受容体のリガンド依存性転写活性化に伴う構造変化解析を、蛍光共鳴エネルギー移転(FRET)を用いて行った。 1.胆汁酸応答性核内受容体の一つであるビタミンD受容体VDRと、VDRとヘテロダイマーを形成する核内受容体、レチノイドX受容体(RXR)の蛍光標識体を作製し、それぞれの細胞内局在とVDRめ天然リガンドである活性型ビタミンD3によるこれら2分子間FRETを蛍光スペクトルメータと蛍光顕微鏡で観察した。その結果、蛍光VDRは細胞質と核に、蛍光RXRは主に核だけに局在し、活性型ビタミンD3添加により蛍光VDRとRXR間でFRETが観察されるが、蛍光VDR同士間のリガンド依存的なFRETは見られなかった。VDRはリガンド依存的にRXRとヘテロダイマーを形成する事がFRETを用いた手法でも明らかとなった。 2.核内受容体の標的遺伝子の転写調節に重要な役割をするとされるコファクターの蛍光体を作製し、蛍光VDRとめリガンド非存在下・存在下での2分子FRETを行った。リガンド非存在下でコリプレッサーであるEYFP-SMRTとAmCyan-VDR間で強いFRETが観察されたが、活性型ビタミンD3の添加により消失した。一方、コアクチベーターであるEYFP-SRC-1とAmCyan-VDR間ではリガンド非存在下でFRETは観察されなかったが、活性型ビタミンD3添加によりFRETが観祭された。 3.胆汁酸と合成ビタミンDアナログを用いて、VDRとこれらコファクター間のダイイナミックなFRETの解析を進めている。 4.胆汁酸受容体FXR及びオキシステロール受容体LXRの蛍光標識体、及びVDRを含めたこれらの受容体のアミノ酸変異体の作製を継続している。
|