2008 Fiscal Year Annual Research Report
Siナノ結晶光増感剤による希土類イオン及び遷移金属イオンドープ光学材料の高性能化
Project/Area Number |
07F07322
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤井 稔 Kobe University, 工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUN Hong-Tao 神戸大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 希土類イオン / 遷移金属イオン / ナノ粒子 / ナノワイヤ / シリコンナノ結晶 |
Research Abstract |
受入研究者がこれまで行ってきた、希土類元素とシリコンナノ結晶をドーピングしたSiO_2薄膜に関する研究を拡張し、多成分ガラス中に希土類イオンもしくは遷移金属イオンとシリコンナノ結晶を同時にドーピングするための技術開発を行うことを目的に研究を行った。このような系ではシリコンナノ結晶の光増感作用により希土類イオンもしくは遷移金属イオンを高効率に励起できる可能性があり、既存の光増幅器に取って代わるコンパクトな光増幅器を形成するためのキーマテリアルを実現できる可能性がある。今年度は、ニッケルイオンをドーピングしたガラスセラミックス薄膜とシリコンナノ結晶を交互にスパッタ堆積する方法により多層膜試料を形成した。この方法では、発光層と光増感剤(シリコンナノ結晶)層が別々に形成されるため、作成条件の自由度が高く、それぞれの層を個別に最適化できる。様々な条件で試料を作製し、光学特性の評価を行ったところ、この方法により非常に高品質のニッケルドープガラスセラミックス薄膜の形成が可能であることが明らかになった。しかしながら、シリコンナノ結晶による増感作用は確認できなかった。来年度は試料構造をさらに工夫し、シリコンナノ結晶による光増感を実現する。この研究と平行して、遷移金属(Ni)イオンもしくは希土類(Er、Yb)イオンをドープしたナノロッドやナノ粒子を大量生成する方法の開発を行った。溶融塩法によるナノ構造形成時の表面活性剤の種類と量を最適化することにより、様々な形態のナノ構造を制御して形成することに成功した。
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Research Products
(4 results)