2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07323
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 斉 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PETIT Jerome Mathieu 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Turaev-Viro不変量 / コヴァノフ・ホモロジー / 位相的量子場の理論 / プレモジュラー圏 / 量子不変量 / 圏化 / 3次元多様体 / 結び目 |
Research Abstract |
TuraevとViroは,単体分解された3次元多様体の各単体に6j記号を対応させることにより,位相的量子場の理論を構成した.特に閉3次元多様体には複素数値不変量が定義されることになる.今年度の研究では,Turaev-Viroの位相的量子場の理論をホモトピー的量子場の理論により定義される「部品」に分けるという研究を行ない,次のような結果を論文にまとめ出版した. まず,任意のsphericalな圏Cに対し,その普遍的な次数付けとなる群Γを対応させる.この群の分類空間BΓに値を持つホモトピー的量子場の理論が,上記のTuraev-Viroの位相的量子場の理論の分解を与える.この分解は可換群に対して定義される群的な圏においては最大のものであることも示した.さらにYetterにより定義された捻じれホモロジー的なTuraev-Viro不変量を,ホモトピー的量子場の理論によって記述した. さらに,Garcia-Islasとの次のような共同研究を始めた.彼はBTZブラックホールに対しspin foamと呼ばれる記述を与えた.そして,Turaev-Viro不変量の方法(3次元多様体を4面体に分割して状態和をとる)を用いてBTZブラックホールのエントロピーの幾何的解釈を与えた.我々はブラックホールの「孤立した地平線」のエントロピーの計算を始めており,この結果をループ量子重力による計算と比較しようと計画している.
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Research Products
(3 results)