2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子スピン計算におけるエンタングルメント生成とデコヒーレンス抑制
Project/Area Number |
07F07329
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
中原 幹夫 Kinki University, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAHIMI DARABAD Robabeh 近畿大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 量子ビット / エンタングルメント / デコヒーレンス / ENDOR量子コンピュータ / 非古典的相関 / NMR |
Research Abstract |
量子コンピュータの実現に向けて、電子と原子核よりなる系におけるエンタングルメントの生成とデコヒーレンスの抑制を研究している。今年は(1)モデル系に短く大振幅の多連パルス(Bang-bangパルス)を印加したときの系の振る舞いを研究し、系のパラメタがある領域内にあるとき系はデコヒーレンスに対し長時間安定であることを示した。(2)系の散逸が非常に強い雑音下にあるときは、その系の量子状態が安定になることを示した(quantum wipe effect)。(3)我々は断熱的な固体状態量子計算の研究も行った。固体状態ではエンタングルメントを起こすのに必要な高スピン偏極が容易に得られる。しかし固体状態におけるスピン間の強い相互作用のためにコヒーレンス時間は一般に短い。断熱課程がある種のノイズにきわめて強いことから、この欠点は避けることができるかもしれない。NMRではいくつかの問題に関し、断熱パルスが用いられている。現在このテクニックを量子コンピュータの実現に用いる可能性を追求している。(4)我々は最大にエンタングルした状態を求めることを試みた。通常GHZクラスの状態が最大のエンタングルメントを持っていると思われている。しかし他のクラスのエンタングルメントに関しては明らかではない。我々はGHZクラスと他のクラスの操作論的な差を利用して一般の最大エンタングルメント状態を求めることを提案した。(5)我々はエンタングルメント以外の非古典的相関を研究し、それを定量化する量を提案した。
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