2008 Fiscal Year Annual Research Report
m-RNA細胞内導入用炭酸アパタイトナノキャリアの設計と免疫工学的応用
Project/Area Number |
07F07333
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤池 敏宏 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZOHRA Fatema Tuj 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 炭酸アパタイト / リポソーム / m-RNA / 遺伝子デリバリー / ニンドサイトーシス / 細胞外マトリックス / ナノキャリアー / si-RNA |
Research Abstract |
当研究室で開発された炭酸アパタイト系ナノキャリアによるmRNA・siRNA・DNA・タンパク質の細胞内デリバリーシステムが高い生理活性/遺伝子発現効率を示す要因を解明するため、我々は遺伝子等のバイオ高分子の結合した炭酸アパタイト系ナノキャリア粒子が細胞表面に結合した後に、エンドサイトーシスによって細胞に取り込まれる過程に着目し、解析を行った。その結果、我々の遺伝子導入キャリアは、エンドサイトーシスの一種であるマクロピノサイトーシスという機構で細胞内に取り込まれていることおよびその経路ゆえに遺伝子の分解が回避された事が確認された。 遺伝子の導入・導入遺伝子の発現と細胞外マトリックスの関連を評価するために、我々はフィブロネクチン、コラーゲン、ビトロネクチン、ラミニン、PVLA等々のECMタンパク質を従来のポリスチレンディッシュにコートした。そして、HepG2、HeLa、swiss 3T3等々の細胞を各ECM上で培養し、各ECM上での各細胞の遺伝子発現の効果を解析した。 また、本導入手法を用いて癌をはじめとする多くの疾患で大きな期待が寄せられている手法であるsiRNAを腫瘍細胞に導入し、本手法の有効性を確認した。 さらに制ガン剤である、ドキソルビシン(DOX)を炭酸アパタイトナノ粒子に封入しSW480やNIH-OVCAR等の各種株化ガン細胞へのDDS効果を検討しフリーのDOX投与に比べ7〜10倍の高い細胞殺傷効果があることを見出した。
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