2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ診断・治療を目指した抗体ハイブリッド密生層表面を有する金ナノ粒子の創成
Project/Area Number |
07F07334
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Research Institution | University of Tsukuba |
Host Researcher |
長崎 幸夫 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
SWAPAN Kumar Saha 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 酵素固定 / リゾチーム / リボヌクレアーゼA / PEG / 酵素ハイブリッド界面 / 耐熱性 / CDスペクトル / 酵素工学 / PEG-g-ポリアミン |
Research Abstract |
タンパク質・抗体・酵素やDNAを高度に配向させ、ナノ粒子に固定する技術は、生体分子認識能を計測するだけでなく、新しいナノ診断・治療を可能にする材料として期待される。この様な特異的配向固定技術は極めて重要な課題であり、世界的に研究開発が繰り広げられており、His-tag法や遺伝子操作による方法など様々な提案がされているものの、配向によって非特異吸着が逆に高くなるなど様々な問題があった。申請者らは最近、抗体と高密度ポリエチレングリコール(PEG)を表面に共固定する際、PEG密度の上昇に伴って抗体感度が飛躍的に上昇する現象を見出した。これまでこの様な表面設計技術を利用し、金や半導体ナノ粒子、さらにはラテックス等の表層に固定し、高機能ナノ粒子基盤材料を設計し、その評価を行ってきた。本年はタンパク質安定化を目指し、酵素と合成高分子界面を精密に設計し、高度に安定な酵素複合体の創出を目指す。本年度は前年度に得られた知見を基にリゾチームやリボヌクレアーゼなどの酵素とれわれが合成してきた高分子の複合体を調製し、その活性の熱安定性を以下のように検討した。(1)前年度までに得られた知見で、PEG-g-ポリアミン共重合体とリゾチームとの複合体の構築条件の検討をおこなった。さまざまな組成、鎖長のグラフト共重合体とリゾチームの複合体を組成依存的に検討し、その耐熱性に関して追究した。(2)上で最適化した複合体の構造を円偏向スペクトル(CD)等を用いて検討:特に加熱前後の構造を検討した。(3)複合体解離の検討:コンプレックス化した酵素に反対イオンを有するポリイオンを添加し、酵素活性の回復を検討した。特に加熱前後の酵素活性の回復を重点的に検討した。(4)リボヌクレアーゼAの酵素に適応を広げ、一般性の検討をはかった。
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Research Products
(9 results)