2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07337
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
太田 信廣 Hokkaido University, 電子科学研究所, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MEHATA Mohan Singh 北海道大学, 電子科学研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | 電場吸収 / 電場発光 / 分子配向 / シュタルク効果 / 光励起ダイナミクス |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、2-ハイドロキノリン(2-HQ)等)をポリビニルアルコール(PVA)およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)にドープした高分子薄膜を作成し、電場吸収スペクトルを50Kから常温の広い温度領域において測定し、電場印加時の吸収強度の変化およびその偏光依存性を測定し、各高分子中で2-HQが固定されているのかそれとも電場印加により動くのかの確認を行い、その結果を6-HQのものと比較した。6-HQの場合は、PMMA中常温では電場印加時に分子再配向が起こるのに対し、PVA中ではどの温度でも6-HQは固定されたままであり回転運動は起こらない。ところが、2-HQの場合は、PVA、PMMAどちらの高分子中でも常温では電場による再配向が起こることを再確認を行い、論文にまとめて投稿し、受理され現在印刷中である。電場印加時の電場による再配向のしやすさは、ドープされた色素分子と高分子マトリクスとの相互作用の大きさを反映したものであり、これらの電場効果を解析することにより、お互いの相互作用を明らかにすることができると考えている。また、2-HQの吸収スペクトルの電場印加時のシュタルク効果に基づいて、複数の異性体が考えられる2-HQが、高分子中ではどのような分子構造かを明らかにした。また同じキノン類に分類され、電界発光物質の代表でありAlq3の名前で知られるトリス8-ハイドロオキシアルミナについて定常光励起での電場蛍光スペクトル、ピコ秒時間領域での時間分解発光および時間分解電場発光スペクトル測定の結果を論文にまとめて投稿し、受理されて現在発表されている。また電界発光材料して良く知られているポリフルオレンについても吸収、発光スペクトルの電場効果の実験を行い、その結果について学会でも発表を行うと共に、論文としても投稿中である。
|
Research Products
(4 results)