2007 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ粒子触媒を用いた芳香環炭素-水素結合の直接変換法の開発
Project/Area Number |
07F07350
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊丹 健一郎 Nagoya University, 物質科学国際研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CANIVET Jerome 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 遷移金属触媒 / 炭素-水素結合 / 芳香族化合物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、芳香環炭素-水素結合を活性化し変換する新触媒を、高い触媒活性が期待できる金属ナノ粒子で実現することである。恒久的に重要な触媒化学に普遍的な新原理をもたらす可能性をもつのみならず、炭素-水素結合以外の広範な結合の活性化・変換が可能な新触媒システムの創製に繋がる可能性を秘めている。 H19年度は、当研究室で既に見出しているロジウム触媒を用いた芳香環炭素-水素結合の直接アリール化反応に関連して、まずは各種ロジウムナノ粒子の触媒活性調査を行った。モデル反応としてはチオフェンとヨウ化ベンゼンからフェニルチオフェンを得る反応を選び、ロジウムナノ粒子、溶媒、添加剤等のスクリーニングを行った。その結果、いくつか触媒活性のある系を見出すことができたが、中程度の活性しか示さないことが明らかとなった。そこで、基質となる芳香族化合物と中心金属のスクリーニングをさらに行った。その結果、銅ナノ粒子を用いた、芳香環炭素-水素結合の直接アリール化反応を見出すことに成功した。次年度も、引き続いて検討を行っていきたい。
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