2008 Fiscal Year Annual Research Report
デンドリマーの自己組織化によるバイオインスパイアードマテリアルの創製
Project/Area Number |
07F07353
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相田 卓三 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Qigang 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | グアニジン / デンドリマー / 相互作用 / ハイブリッド |
Research Abstract |
本研究は表面に分子間相互作用を起こしやすい官能基を導入した樹状分子デンドリマーを利用して、様々な物質との相互作用により自己組織化を行い、分子集合体とポリマーの性質を併せ持った機能性分子集合体を作製することを目的としている。特に、デンドリマーの分子サイズと相補的な大きさを有する物質をターゲットとし、既存の分子集合体よりも巨大な分子からなるメソサイズの分子集合体の形成を目指している。まず、具体的な目的分子として、表面に種々のグアニジニウム基を有し、リンカーとしてオキシエチレングリコール鎖を有するデンドリマーを設計した。グアニジニウム基は、カルボキシレート、スルフェート、ホスホネート等、種々のオキシアニオン性官能基と静電的水素結合を形成することが知られている。このような置換基を1分子に多数導入することで、多価的に相互作用がはたらき、結果として種々のターゲットと強く相互作用することを期待した。まず、具体的な合成法を検討した結果、ポリエチレングリコールをコアとし、ダイバージェント的に合成できるタイプのデンドリマーが適切でないかと考えた。実際に合成法を検討した結果、第一世代〜第三世代のデンドリマーを効率的に得ることに成功した。また、予備的な検討により、これらのデンドリマーがいくつかの無機物質と強く相互作用してハイブリッド複合体を形成することが明らかになった。現在、デンドリマー世代の違いによる相互作用の差異等について検討を行っている。
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