2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07359
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
濱 義昌 Waseda University, 理工学術院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QU Xue 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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Keywords | アルブミン / 機能蛋白質 / フラーレン / 細胞毒性 / 交互積層法 / ナノチューブ / ポリアルギニン / バイオ超分子 |
Research Abstract |
本研究は、血漿蛋白質の約60%を占めるヒト血清アルブミン(分子量:66.5kDa)にC_<60>フラーレン誘導体を包接させた新しいアルブミン-機能分子錯体を創製し、その特徴と分子物性を明らかにすることを第一の目的としている。また、鋳型内交互積層法を利用して、それら機能蛋白質からなるナノチューブを合成、電子顕微鏡観察から微細構造を解明することを第二の目標としている。さらに、得られたナノチューブの一次元内孔空間に所望の生体高分子を包接させたバイオ超分子の構築へと研究を展開させる。 1.アルブミン-フラーレン錯体の細胞毒性アルブミン-フラーレン錯体の構造と光物性を解明したので(一年次成果)、二年次はその分子が光線力学療法の増感剤として機能することを明らかにするため、光照射下における細胞毒性について検討した。腫瘍細胞(LY80)にアルブミン-フラーレン錯体を混合し、まず暗所下で細胞毒性がないことを確認、その後可視光照射を行うと、細胞数が著しく減少することを見出した(慶応大学医学部、堀之内宏久准教授との共同研究)。 2.アルブミンナノチューブの合成と形態観察鋳型内交互積層法を利用して、アルブミンとポリカチオン(ポリ-L-アルギニン)からなるナノチューブを合成、その形態と微細構造を電子顕微鏡(FE-SEM、TEM)観察から明らかにした。詳細な調製条件の検討から、ナノチューブの合成法・単離法を最適化することができた。さらに、アルブミンナノチューブ内孔へ色素分子が効率よく取り込まれることを蛍光発光スペクトル測定から明らかにした。
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Research Products
(5 results)