2008 Fiscal Year Annual Research Report
シリカナノ分子を用いる高性能ハイブリッド電子・光機能材料の開発
Project/Area Number |
07F07360
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
川上 雄資 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Yan Hong 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | シルセスキオキサン / ナノポーラスシリカ / ケージ構造 / 加水分解 / 絶縁材 / 触媒 / 電子材料 / 新規構造 |
Research Abstract |
アルキル(フェニル)トリアルコキシシランの加水分解条件を精密に制御し、テトラシロキサンテトラシラノール、ヘプタシルセスキオキサントリシラオール、ダブルデッカー型ポリシルセスキオキサン(POSS)テトラオールを効率よく合成する。これらを、さらに、クロロシランと反応させて、POSSを置換基として持つジクロロシランや官能性POSSに誘導し。加水分解や縮合反応により、非対称型のかご状POSSやポリマーを得、物性へのPOSSの影響の検討を行うこと、さらに、POSSそのものを置換基とするトリアルコキシシランを合成し、その加水分解により、POSS構造を内包する新規なナノポーラスシリカの合成を目的とした。 テトラシロキサンテトラオール、シルセスキオキサントリオールやダブルデッカー型POSSテトラオールの効率の良い合成、クロロシランを用いる精密な官能化に成功し、これらを用いて、主鎖や側鎖にPOSS構造を持つポリシロキサンなどのポリマー式高次構造POSS誘導体に展開することに成功した。また、ダブルデッカー型POSSの選択的多官能化によって得られた化合物を用いて、アモルファス構造の中に規則構造的にPOSSを有する新規なピリオディカルナノポーラスシリカの合成にも成功した。これらは、高性能絶縁膜材料、高活性触媒材料などへの展開が期待される。これらの成果については、特許出願予定である。非対称型POSSについてはさらなる検討が必要である。
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