2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07364
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉山 将 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JANKOVIC Marko 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 次元削減 / 生物学的情報処理 / 量子的確率論 / 主成分分析 / 局所フィッシャー判別分析 / 生物的神経回路網 |
Research Abstract |
近年,マルチメディア情報処理,生命情報解析,ヒューマノイドロボット制御など様々な分野で高次元のデータを扱う必要性が出てきている.このような状況では,データの本質的な構造を維持したまま低次元の空間にデータを射影することが望ましい.この考えに基づいて,これまで情報学的な立場から様々な次元削減方法が開発されてきた.それらの方法は様々な応用場面に適用され成果を挙げてきたが,近年の複雑なデータに対しては必ずしも有効とは限らず,また計算コストが非常にかかるという問題点があった.本研究プロジェクトでは,過去の研究の流れを鑑みて,情報学的な立場だけでなく,生物学的な知見-特に神経科学や脳科学の知見-も用いて次元削減の問題に取り組む.具体的には,人間の脳の中で行われている情報処理機構の本質的な部分を抽出し,それに基づいた効率的な次元削減アルゴリズムの構築を目指す.これにより,アルゴリズムの性能向上だけでなく,ハードウェア化しやすい効率的なアルゴリズムが開発できると期待される.このような状況のもと,今年度は,前年度に整備した数理的・生物学的な枠組みにおいて,文献調査の結果を踏まえ,新たな次元削減方法の開発を行なった.また,確率の量子的な見方という新しい考え方を次元削減に組み込む新たな方向性を確立した.
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Research Products
(5 results)