2008 Fiscal Year Annual Research Report
競合学習法に基づく布地表面視検査の自動化に関する研究
Project/Area Number |
07F07367
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長橋 宏 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ISSA Khaled 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 布画像 / 欠陥検出 / ガボールウエーブレット変換 / 最適ガボールフィルタ / 教師無し学習 / 分散解析 |
Research Abstract |
本課題では、紡織の工程で発生する布の製造欠陥や汚れなど、糸から布までの製造工程全般にわたる欠陥の検出を行うシステムの構築を目的としている。 本年度は、布地画像からの特徴抽出法として、まず第一の選択として、布画像に対するガボールフィルタによる変換とPCAによる主成分特徴抽出を行った後に、競合学習の一種である自己組織化マップ(SOM)による欠陥分類を試みた。しかし、PCAによる次元圧縮で得られる画像特徴の次元数が依然として高く、各種の実験の結果、SOMによる欠陥部分の検出が困難であることが明らかとなった。そこで、第二の選択として、与えられた布画像に対してガボールフィルタバンクから出力されるウェーブレット変換画像群に注目し、それらの画像の中で統計的に最も性質が異なる特徴を抽出する新たな方法ANOVA(ANalysis Of VAriance)を検討した。そして、このANOVA法に基づいて最適なガボールフィルタ(OGF)を構成するアルゴリズムを構築した。さらにこのOGFの出力を2値化することで、様々な種類の汚れや欠陥を検出する。この最適ガボールフィルタの設計は、いわゆる教師なし学習の一種であり、布の欠陥や汚れを明示的に与える必要がないため、布検査に関する特別な経験や知識を要しないことも特徴の1つである。 布地データベースTILDAに対して提案手法を適用し、布欠陥検出の評価実験を行った。その結果、従来手法と比較して、その検出能力の明らかな向上が確認された。
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Research Products
(2 results)