2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07373
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
CHEN Mingwei Tohoku University, 金属材料研究所, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LANG Xingyou 東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | 多孔質金属 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
ナノポーラス金属の作製方法として、電解液中で合金中の元素のみを溶出する方法、いわゆる脱成分腐食(Dealloying)が用いられる。例えば、金銀固溶体合金を濃硝酸液中に入れるだけで、銀原子が選択的に溶出し、残った金原子がサブミクロン以下のスポンジ形状となり、10m^2/g以上の表面積を有する多孔質構造体となる。この大きな表面積と優れた電気伝導性、熱伝導性を持つナノポーラス金は触媒、ナノデバイスのナノ構造としての応用が期待できる。この脱成分腐食は特段に新しい現象というわけではなく、古くから防食・腐食分野においてはよく知られている現象である。しかしながら、そのナノポーラス化現象そのものについてはあまり理解されていない。 本年度は、Ag75Au25, Ag65Au35 (at.%)の合金を濃硫酸により脱腐食することでナノポーラス形成について、調査した。ナノポーラス金の孔サイズは、腐食時間と腐食温度に著しく依存しているだけでなく、合金組成にも依存していた。運動力学的解析より、Ag75Au25合金のナノポーラス過程の活性化エネルギーはAg65Au35合金よりもずっと小さくなっていることがわかった。このメカニズムを明らかにするために、解析モデルを構築し実験と一致することがわかった。これにより、平均周期構造の長さ(Characteristic length scale)を制御することができ、脱腐食中のナノポーラス形成過程を理解する上で大きな進展となった。
|
Research Products
(3 results)