2007 Fiscal Year Annual Research Report
無極性窒化アルミニウム基板の結晶成長と深紫外線発光ダイオードの作製
Project/Area Number |
07F07375
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平松 和政 Mie University, 大学院・工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WU J. 三重大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 無極性 / a面AlN / 減圧HVPE法 / 柱状結晶 / 異方性 |
Research Abstract |
HVPE法により作製した無極性A1N単結晶基板上に高性能な深紫外LEDを実現することを目的として、今年度はHVPE法によるr面サファイア上にa面A1Nのバルク単結晶を得るための結晶成長条件の検討を行った。成長圧力を30Torr、成長温度を1400〜1500℃でa面A1Nの結晶成長を行い、結晶性の評価を行った。 高品質なa面A1Nを得るためには、サファイア基板上へのA1Nバッファ層の堆積条件の検討は重要で、バッファ層の堆積温度を1100℃から1200℃に上昇させることで、a面A1NのX線ロッキングカーブの半値幅が2311arcsecから1030arcseに減少し、a面A1Nの結晶性が改善されることが明らかになった。 c面サファイア上に成長したc面A1Nと比較すると、r面サファイア上のa面A1N結晶の微細構造は、成長条件に依存しており、成長条件によってはa面AIN層が、柱状結晶に変化することがあることが明らかになった。さらに結晶面内の異方性について詳細に調べたところ、a面A1NのX線ロッキングカーブの半値幅は、[0001]方向のほうが[1-100]方向より小さいことがわかった。これは、2つの方向での成長速度の違いにより、[1-100]方向の歪が[0001]方向の歪より大きいためである。また、同じ成長条件下では、a面A1Nの成長速度はc面AINより大きいことがわかった。 以上の結果より、a面A1Nの面内の歪分布と高い成長速度は、r面サファイア上のa面A1Nの成長形態の変化を説明できることが明らかになった。
|