2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07391
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中本 高道 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SOMBOON Pakpum 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 質量分析器 / 匂いの記録再生 / イオン化電圧 / 匂いのダイナミックレンジ / マススペクトル / 非負拘束付き最小二乗法 / レシピ |
Research Abstract |
本研究では、質量分析器を用いた匂いの記録再生システムの研究を行った。匂いの記録再生システムではセンサアレイの応答パターン(この場合はマススペクトル)が一致するように複数の要素臭の調合比を決定し、その調合比を用いて匂いの再生を行う。他の研究で多数の精油マススペクトルから基底ベクトルを抽出して要素臭を調合する実験を行った。本研究では、その研究で調合した要素臭の測定を行ったが、一部の試料に関して感度が十分に得られなかった。揮発性の低い精油に関しては十分な感度が得られなったために、精油を気化させる方法を検討した。面ヒータに液体を滴下して気化させる方法を当初検討したが、匂いが広がって実際に質量分析器に気化したすべての匂いがはいるわけではないので十分ではなかった。そこで、ステンレスのT型コネクタにヒータ線を巻いた気化器を製作して注入した液体を気化させて質量分析器に導入するようにした結果、匂いを質量分析器に注入する効率が増して低揮発性の精油に対する感度が向上した。 また、開発した気化器と実時間質量分析器を用いて料理の香りの記録実験を行った。マーボー豆腐の香りを同じ7つの要素臭を用いて記録した。記録の際は、液体試料を小型気化器を用いて蒸発させて実時間質量分析器で測定した。匂いの調合にはオートサンプラを用いた。あらかじめ各要素臭のマススペクトルを測定し非負拘束最小二乗法を用いて対象臭の構成比を求めた。記録した構成比の誤差はすべて5%以下であった。
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Research Products
(3 results)