2008 Fiscal Year Annual Research Report
分布形が分からない確率変数を考慮した時間依存型耐震信頼性評価
Project/Area Number |
07F07399
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
趙 衍剛 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LU Zhao Hui 名古屋工業大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 鉄筋コンクリート構造物 / 時間依存型耐力劣化確率モデル / 腐蝕確率モデル / 耐震信頼性解析 / 確率分布形 / 確率変数のモーメント / 塩害 / 4次モーメント指標 |
Research Abstract |
研究の目的:本研究は腐蝕環境における鉄筋コンクリート構造物の動的性能に着目し、疲労、腐蝕など複数の耐力劣化要因の共同作用の影響を明らかにする上で、分布形が分からない確率変数を考慮した性能評価及び動的時間依存型耐震信頼性評価法を提案することを目的とする。 1.耐力劣化モデルの構築:上述の「研究目的」で述べた腐蝕環境におけるRC構造物の耐震信頼性評価を行うために、鉄筋コンクリートの耐力(曲げ、せん断)劣化モデルを構築する必要がある。この研究では、鉄筋の腐蝕確率モデルと時間依存型耐力(曲げ、せん断)劣化確率モデルを提案した。この研究は国際会議(IALCCE'08:First International Symposium on Life-cycle Civil Engineering)で発表されている。 2.分布形が分からない確率変数を考慮した構造信頼性評価法に関する研究:構造信頼性解析では、外力や抵抗に含まれている不確定性は、通常、確率分布形が分かる確率変数として表されます。現実にデータが不十分のため、分布形がわからない確率変数が数多く存在している。本研究では分布形が分からない確率変数を含む構造信頼性分析を行う手法を提案した。提案した方法は日本建築学会構造系論文集で公表した。 一方、確率変数の分布形を決定するために、観測データにフィットする予想分布として幅広く用いられる正規、対数正規分布などの分布形はほとんど平均値と標準偏差の二つのパラメータで決められる。一旦平均値と標準偏差が決定すると、分布形の高次モーメントも決められ、分布形の重要な特徴としての歪度及び尖度などは自由に選択できないことは問題点である。本研究では統計データを精度よくフィットするために平均値、標準偏差、歪度及び尖度の四つのパラメータで決められる分布形として、Cubic normal分布及びその構造信頼性評価へ応用を考察することを試みた。この研究は国際雑誌(Structural Engineering and Mechanics)で発表されている。
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Research Products
(3 results)