2007 Fiscal Year Annual Research Report
張力構造物の材料と荷重の不確定性を考慮した耐震・耐風性能設計法
Project/Area Number |
07F07400
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大崎 純 Kyoto University, 工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JINGYAO Zhang 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ケーブル補強構造物 / 張力計測位置 / 最適化 / クリギング法 / 不確定性 / 地震応答 / 弾塑性解析 |
Research Abstract |
I.ケーブル補強構造物は、張力導入によって剛性が確保されるので、張力の管理は極めて重要である。また、ライフサイクルコストを考慮した性能設計の実用化の観点からは、全てのケーブル張力を計測するのではなく、低コストでの簡便なヘルスモニタリング技術の開発が望まれる。本研究ではケーブル補強構造物の張力分布を同定するために、張力計測位置を決める最適化手法を開発した。 II.構造物の地震時弾塑性応答を精度良く評価するためには、時刻歴応答解析を行うのが望ましい。しかし、構造物に作用する地震外乱は不確定であり、構造物の材料特性や減衰特性など構造解析にかかわるパラメータにもばらつきが存在するので、大規模構造物に対して弾塑性時刻歴応答解析を何度も実行することは、現実的ではない。有限回の解析結果から、パラメータの連続的な変動に対する応答の変動を推定するために、ノイズなどを含む設計パラメータの空間を平滑化するため、本研究ではクリギングモデルを使って、材料特性などの不確定性を考慮した骨組の地震時弾塑性応答を推定することを検討した。大スパンアーチ構造および多層骨組みの計算例を通じて、クリギング法による構造物の弾塑性応答の推定は、十分な精度を有していることが分かった。したがって、下記のいくつかの問題に展開できると考えられる: 1.材料特性などの不確定性によって、骨組構造の地震弾塑性応答への影響の敏感さを検討する; 2.材料特性などの不確定性による、弾塑性応答の最大(小)値、平均値および分散などの指標に基づいて構造物の安全限界に対する信頼性を検討する。 3.部材断面などを設計パラメータとすれば、構造物の形状最適化問題を効率よく解く。
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Research Products
(1 results)