2009 Fiscal Year Annual Research Report
結晶子サイズと形態を制御した銅系複酸化物の示す触媒作用と超伝導性に関する研究
Project/Area Number |
07F07403
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 満 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LOU Zhengsong 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 酸化物 / 微粒子 / ソフトプロセス / 触媒 |
Research Abstract |
銅系酸化物超伝導体、マルチフェロイック複合酸化物およびフェリ磁性復合酸化物スピネルを高圧水熱合成法、錯体重合法、およびテンプレートを用いた重合法により作製した。得られた試料の構造は、粉末X線回析法(XRD)、透過型電子顕微鏡法(TEM)によって調べ、試料の磁性はカンタムデザイン社の物性測定システムPPMSにより測定した。 (1)近年、マルチフェロイックとして注目を集めているMnWO_4ナノ粒子を作製した。その結果20~40nmのサイズの粒子が凝集した集合体が50~100nmの花弁を形成するいわゆるナノフラワーが得られた。この研究結果は、磁気測定の結果と合わせて、専門誌に投稿中である。 (2)前節と同様な手法により、フェリ磁性複合酸化物ナノ粒子を作製した。本物質の粒子サイズは20~30nmであり、これが凝集した全体サイズが200nmの均一な粒子が観測された。本物質の飽和磁化は71emu・g^<-1>であり、いわゆるバルクとは値が大きく異なり、またI_cも異なることを確認した。本研究結果は、専門誌に投稿中である。 (3)超伝導酸化物も同様な方法で作製した。20~30nmサイズの粒子のT_c,H_cも測定し、形状と合わせて現在論文を作製中である。 いずれの結果も、2年間の研究により頭出しが終わった状況であり、得られた試料は中国に持ち帰り、引き続いて研究を行っている。得られた粉末の触媒能に関しても、現在検討中である。
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