2008 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧クライオマイクロプラズマの材料プロセシングへの応用
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07F07408
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺嶋 和夫 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHOI J 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | クライオプラズマ / 極低温 / Cryoplasma / DBD / Mode Transition / Atmospheric Pressure Plasma / 大気圧プラズマ |
Research Abstract |
大気圧クライオマイクロプラズマの生成、物性診断、新しい材料加工プロセシングを目的とした研究を行い、以下の実績を得た。(1)He,Ar,Air,N_2などの各種ガスをプロセシングガスとして使用し、数K〜300Kの極低温の温度範囲内で均一で安定な大気圧クライオプラズマを生成することに成功した。また発光分光法により、窒素分子の発光スペクトルを分析してプラズマガス温度を測定した。(2)放電の観察、電流電圧測定と分光分析の結果、大気圧クライオプラズマのガス温度の制御によってプラズマの色、パターンの変化、そして放電モードの転移を見出した。特にHeクライオプラズマの場合Glow放電からTownsend-like放電へ、モードの転移が観察された。一般にHeプラズマにおいてはTownsend-like放電は生成されない事が知られており、この点からもこの研究成果は貴重だといえる。この現象の理由としてHeクライオプラズマの中に存在するHe準安定種が大切な役割を行ったと考えられる。そしてクライオプラズマの発光分光測定を、ICCD(Intensified Charge Coupled Device)によりマイクロ秒単位に時間分解とともに行った結果、He雰囲気では放電モードの転移を再確認し、Ar雰囲気ではプラズマの挙動の変化を観察した。(3)応用を目的としたクライオプラズマの開発を行った。従来クライオプラズマに採用してきた平行平板型、プラズマジェット型を用いた誘電体バリア放電に続き、電子のPendelum効果により低電力、高電子密度といった特徴を持つマイクロホローカソード放電をクライオプラズマに用い、より応用に適した低電力高密度プラズマとしてのクライオプラズマソースの可能性を確認した。
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Research Products
(7 results)