2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ鋳型法を用いた新規規則性ナノ材料の合成とその応用
Project/Area Number |
07F07411
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大久保 達也 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MUKUTI RINO Rakhmata 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | メソポーラス / ゼオライト / ゾルゲルプロセス / ナノ構造 / 水熱合成 / 固体触媒 |
Research Abstract |
ミクロ多孔体(孔径<2nm)であるゼオライトを触媒・吸着剤として用いる場合、結晶内部への分子の拡散性を向上させるために、より大きなメソ孔(2-50nm)を共存させるアプローチが有効である。H21年度は、カチオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤のシリル化誘導体をメソ孔形成の鋳型として用いて粒子間メソ孔を有するMFI型ゼオライト(Sihcahte-1,ZSM-5)を合成し、触媒反応について検討した。液相でのベンジルアルコールとヘキサン酸のエステル化反応を行った結果、従来のメソ孔を持たないZSM-5と比較して、これらのメソ孔を有するZSM-5は高い転化率を示すことが確認された。 溶液プロセスにより様々な粒径のチタニアナノ粒子(アナターゼ型)の合成を行い、それらの粒径やパッキングが焼成過程での結晶化に与える影響について検討を行った。チタンアルコキシドを原料として用い、水中で加水分解させた後、硝酸を添加して80度で加熱することによって、透明なゾルを得た。一方、硝酸を添加しない場合、白色のゾルが得られた。これら二種類のゾルを40度で乾燥してゲルを得た。窒素級脱着測定、SEM観察の結果、硝酸を添加しないで得られたサンプルはナノ粒子の疎な凝集体であることがわかった。これらのゲルをさらに600度で焼成した結果、密に凝集したサンプルはほぼアナターゼからルチルへと相転移したのに対し、疎に凝集したサンプルについては、アナターゼ相が残存し、その割合はナノ粒子の粒径の影響を強く受けることが確認された。
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Research Products
(5 results)