2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現情報を用いたマラリアの病原性に関する研究
Project/Area Number |
07F07418
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五斗 進 Kyoto University, 化学研究所, 准教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DIEZ RUIZ Diego 京都大学, 化学研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | マラリア / Plasmodium falciparum / 抗原変異 / 超可変領域 / 配列アライメント / 遺伝子ファミリー / ゲノム / データベース |
Research Abstract |
マラリア原虫がホストに侵入し病原性を碓立するためには、ホストの免疫システムから逃れる仕組みが重要である。この仕組みに深く関わっていると考えられている因子の一つが抗原変異遺伝子ファミリーである。抗原変異遺伝子ファミリーは通常数十から多いものでは百以上の遺伝子からなり、それぞれが大きく異なる超可変領城をその遺伝子配列内に持つ。この可変領域がちょうど抗原部位にあたり、マラリア原虫ではvar遺伝子やrifin遺伝子ファミリーが、時期や場所によって働く遺伝子を入れ替えることにより、ホストの免疫システムから逃れることができると考えられている。 本研究では、抗原変異と病原性との関係を明らかにするための解析をサポートするために、抗原変異データベースvarDB(http://www.vardb.org/)を構築している。本年度は、マラリア原虫をはじめとするゲノムが決定されている病原微生物の抗原変異遺伝子ファミリーとゲノムとの関連をデータベース化するために、ゲノムから抗原変異遺伝子ファミリーを探索する方法を確立した。具体的には、配列モチーフデータベースで定義されているプロファイルを用いて、既に知られている抗原変異遺伝子ファミリーとそれに関連する遺伝子ファミリーをマラリア原虫など6生物種から抽出したファミリーをデータベースに登録した。 本年度は非コード領域の解析までは手が回らなかったが、タンパク質のアミノ酸配列を解析するために、超可変領域を含む配列のアライメントを精度よく行うための手法を開発した。本手法に関しては来年度も引き続き改良を進める予定である。
|
Research Products
(2 results)