2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現情報を用いたマラリアの病原性に関する研究
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07F07418
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五斗 進 Kyoto University, 化学研究所, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DIEZ RUIZ Diego 京都大学, 化学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | マラリア / Plasmodium falciparum / 抗原変異 / 超可変領域 / 配列アライメント / 遺伝子ファミリー / ゲノム / データベース |
Research Abstract |
マラリア原虫がヒトなどの宿主に侵入し病原性を確立するためには、宿主の免疫システムから逃れる仕組みが重要となる。この仕組みに深く関わっていると考えられている因子の一つが抗原変異遺伝子ファミリーである。抗原変異遺伝子ファミリーは通常数十から多いものでは数百を超える遺伝子からなり、マラリア原虫ではvar, rifinなどの遺伝子ファミリーが有名である。このファミリー中の遺伝子は、それぞれが大きく異なる超可変領域をその配列内に持ち、この可変領域がちょうど抗原部位にあたる。マラリア原虫などは、時期や場所によってこれらの遺伝子ファミリーの中から特定の遺伝子のみを入れ替えながら発現することにより、宿主の免疫システムから逃れていると考えられている。 本研究では、抗原変異と病原性との関係を明らかにするための研究をサポートするために、抗原変異データベースvarDB(http://www.vardb.org/)を構築している。昨年度までに、GenBankとゲノムデータベースから取得した配列データに対して、配列モチーフ情報と文献情報を組み合わせてフィルタリングする精度の高い抗原変異遺伝子ファミリー収集方法を実装した。今年度は、この方法を使ってvarDBの充実化を図った。その結果、varDBには2009年8月の時点で30種の病原生物から48の遺伝子ファミリーの情報が登録されており、これは遺伝子数にすると60,000を超える。さらに、得られた配列のうちマラリア原虫Plasmodium属の複数の生物種に保存されている遺伝子ファミリーであるpir(Plasmodium interspersed repeats)について、その進化的な関係を明らかにするための配列解析を行った。
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Research Products
(5 results)