2007 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類ゲノムにおけるレトロポゾン由来の高度保存配列の同定と機能解析
Project/Area Number |
07F07423
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 典弘 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OLINSKI Robert 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | レトロポゾン / 哺乳類ゲノム / 高度保存領域 / exaptation / SINE |
Research Abstract |
近年のゲノム解析により、ヒトを含めた様々な哺乳類および脊椎動物間で高度に保存されたDNA領域が多様同定された。その中でも、受入研究者である岡田典弘の研究グループは、哺乳類ゲノムにおいて散在性反復配列レトロポゾンの一種であるAmnSINE1に由来する高度保存配列を多数発見し、その機能解析を進めている。その結果、AmnSINE1由来の配列が哺乳類特異的な脳の形質進化に深く関与していることが最近明らかになった。本研究の目的は、このような現象をさらに発見するため、AmnSINE1以外の新規レトロポゾンに由来する保存配列をヒトゲノムから探索することである。これまでにヒトゲノムデータにおいて、保存配列で且つ散在性反復配列であるゲノム領域を多数発見した。今後はその中でもSINEやLINEなどレトロポゾン由来する配列を同定し、その構造や分布に関して詳細に解析する。また、それらレトロポゾンの近傍に存在する遺伝子情報を収集し、レトロポゾンが遺伝子発現調節に関与するシス配列として機能する可能性を探る。さらにはトランスジェニックマウスを用いて保存されたSINEの機能解析も開始する予定である。
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