2007 Fiscal Year Annual Research Report
コムギのホウ素輸送機構の解明とホウ素栄養ストレス耐性の付与
Project/Area Number |
07F07429
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 徹 The University of Tokyo, 生物生産工学研究センター, 准教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ISLAM M.R. 東京大学, 生物生産工学研究センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | ホウ素 / トランスポーター |
Research Abstract |
穀物のホウ素栄養は欠乏および過剰ともに問題になる。バングラデシュではヒ素と並んでホウ素欠乏が農業上の問題となっている。ホウ素トランスポーターを穀物から単離しその性質を明らかにすることは、ホウ素ストレス耐性作物の作出に重要である。本研究ではコムギなどの穀物からホウ素トランスポーターを単離し、その機能を明らかにするとともに、穀物に対してホウ素ストレス耐性を付与することを目的として開始した。その後、オーストラリアのグループからコムギのホウ素トランスポーターについての報告がなされたこともあり、コムギに限定せず穀物のホウ素トランスポーターについての研究を進めることとした。イネのホウ素トランスポーター遺伝子のcDNAを取得した。また、酵母などでの発現によってトランスポーター活性を測定した。トランスポーター遺伝子に欠損を持つ変異株を入手し、その性質を調べた。また、ホウ素トランスポーターをイネで発現させた植物を作出するためのプラスミドの作成を進め、イネの形質転換のための準備を行った。また、ホウ素トランスポーターがヒ素輸送に関与する可能性が考えられたので、ヒ素についての研究も進めることとし、ヒ素を輸送することが既に知られている植物のトランスポーターの変異系統の検索と入手手続きや、ヒ素を輸送することが既に知られている遺伝子のクローニングのための準備を進めた。また、ヒ素の定量の予備実験を行い、検出可能であることを確認した。
|
Research Products
(1 results)