2007 Fiscal Year Annual Research Report
酵素変換による高感度検出法を用いる微生物由来新規生理活性環状ジペプチド類の探索
Project/Area Number |
07F07431
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神崎 浩 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUETUSIWA M. T. 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 生物変換 / デヒドロアミノ酸 / 環状ジペプチド酸化酵素 / 放線菌 / 糸状菌 |
Research Abstract |
我々がみいだした,放線菌Streptomycs albulus KO23株由来の環状ジペプチド酸化酵素 (CFLoxidase)が環状ジペプチドに対して,非常に幅広い特異性を示すこと,その反応生成物,脱水素型環状ジペプチドが特徴的なUVスペクトルを示すことから,酵素反応とDAD-HPLC法を組み合わせることで,環状ジペプチドを検出する方法を,これまでに報告してきた。本年度は,その方法をより簡便で高感度にする手法の検討を加えた。すなわち,酵素の純度,反応時間,酵素量などの条件検討を実施した。環状ジペプチドの一種aurantimineは他の環状ジペプチドと比較して本酵素による変換を受けにくいが,反応効率を上昇する条件を見いだした。またaurantiamine生産糸状菌を実際にモデル微生物として用い,低生産の状態でも,他の來雑物に邪魔されることなく,aurantiamineの存在を確認できる条件を決定できた。さらに,微生物は培地成分によりその代謝産物組成が大きく変化する事が知られているため,成分に特徴のある3培地を設定し,数十種類の糸状菌の培養を行った結果,環状ジペプチド生産菌を見いだした。さらに培地を変更させることにより,同じ菌株が異なる環状ジペプチドを生産する現象を確認できた。今後,これらの条件を,我々が保存している多くの菌株由来の培養物に適用することで,新規の環状ジペプチド生産菌の発見が期待できる。
|