2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンウナギを用いた魚類の成長と初期成熟の分子レベルでの関係解明
Project/Area Number |
07F07437
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三浦 猛 Ehime University, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAUGARS Gersende 愛媛大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 魚類 / 成長 / ニホンウナギ / GH / IGF-1 / IGF-BP / 精子形成 / 卵形成 |
Research Abstract |
体に対する生殖腺の比率が大きい魚類は、成熟するために多大なエネルギーを消耗する。養殖魚にとっては、この成熟へのエネルギーの消耗が、成長の遅滞を招き餌量効率の低下につながり、生産コストに大きく影響する。養殖魚の成熟を抑制することができれば、生産効率の著しい増大に繋がるものと考えられる。そこで本研究では、配偶子形成の制御機構解析の優れた実験動物であるニホンウナギを用いて、成長ホルモンをはじめとする、成長にかかわる内分泌因子と成熟との関係の詳細を、精巣および卵巣の培養系により、分子・細胞レベルで明らかにし、養殖魚の成熟を抑えた成長促進法の開発の基礎的知見とすることを目的として行なっている。本年度は、これらの解析に必要な道具立てとして、ウナギの成長ホルモン(GH),インシュリン様成長因子I(IGF-1)およびIGF結合タンパク(IGF-BP)のcDNAクローニングを行なった。特にIGF-BPのcDNAクローニングでは、IGF-BP1、IGF-BP2、IGF-BP3,IGF-BP5の断片が得られ,現在、完全長のcDNAクローンのクローニングを行なっている。GH、 IGF-1及びIGF-BP等の成長関連内分泌因子と精子形成および卵形成制御との直接的な関係を分子レベルで解析する予定であり、現在は精子形成過程でのGH、IGF-1及びIGF-BPの発現およびウナギの精巣および卵巣の各種培養系を用いたGH、IGF-1及びIGF-BPTとの関わり関して解析を行なっている。
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