2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07444
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村山 美穂 Kyoto University, 野生動物研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KAYANG Boniface Baboreka 京都大学, 野生動物研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 野生動物 / 在来家畜家禽 / 畜産学 / 遺伝子 / ゲノム / マイクロサテライト |
Research Abstract |
今日、家畜家禽市場の大半が少数の高能力品種で占められている。その一方で、地方の様々な気候風土に適合させて改良が進められてきた多様な在来家畜家禽は、減少しつつある。本研究では、ガーナの在来家畜家禽が有する貴重な遺伝資源を保全し有効活用する方策の確立を目指す。 これまでに抽出したガーナ由来DNAは、ニワトリ207、イヌ85、ホロホロチョウ199、ダチョウ76の計567にのぼる。ガーナの試料と比較するため、日本の79個体のダチョウ試料からもDNAを抽出した。これらのうち、昨年度のニワトリとイヌに次いで、本年度はホロホロチョウとダチョウについて、それぞれマイクロサテライト6座位の型判定を行い、集団間の遺伝的距離に基づく系統関係を比較した。ホロホロチョウでは、計66アリルが観察され、座位あたりの平均アリル数は11であった。ガーナおよびベニンの集団は、日本の試料よりも多様性が高かったが、遺伝的分化の程度は低かった。 ダチョウでは、計73アリルが観察され、座位あたりの平均アリル数は12.2であった。ガーナの2集団はよく類似しており、この集団間での交配は多様性を増す目的では意味がないと考えられる。アフリカ原産のホロホロチョウやダチョウは、アジア原産のニワトリに代わる有用な家禽として注目されており、本研究で得られた情報は、持続的利用に向けた選抜や改良に有用であると考えられる。
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Research Products
(4 results)