2007 Fiscal Year Annual Research Report
コロナウイルスプロテアーゼペプチドミメティック阻害剤の構造活性相関研究
Project/Area Number |
07F07457
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
木曽 良明 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DIGANTA SARMA 京都薬科大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Keywords | プロテアーゼ / 分子認識 / プロテアーゼ阻害剤 / ドラッグデザイン / 基質遷移状態 / コロナウイルス |
Research Abstract |
コロナウイルスのひきおこす重症急性呼吸器症候群(SARS)は数年前に世界的に流行して恐怖をもたらし、病原体ウイルスの構造情報はすぐに明らかにされたが、治療薬の創製はあまりなされておらず、プロテアーゼを標的とした物質は、単純で活性の低い化合物の報告があるのみである。SARSコロナウイルスだけでなく、多くのコロナウイルスが風邪様症候群の原因であることが知られており、今後重篤な疾患を引き起こす新種のコロナウイルスがパンデミックに出現しうることからも、抗コロナウイルス薬の研究は重要である。コロナウイルスプロテアーゼ阻害剤は病原体ウイルスの酵素を標的としており、選択性の点から医薬として有望である。 本研究は、難病に対する治療薬を、病原体の活性部位構造と基質特異性をもとに創製するものであり、今後新しい病原体が出現した場合もその酵素の構造を基に、迅速に対処できるような治療薬創製の方法の確立をめざした。 1.SARS治療薬をめざした、SARSプロテアーゼ阻害剤研究においては、ジペプチドおよびトリペプチド型阻害剤を合成し、SARSウイルスに対して有効であることを見出した。 2.医薬品開発及び疾病診断の強力なツールとして注目されている分子イメージングの手法を本研究に応用するため、分子プローブの作成を試みた。予備試験として、我々のグループで合成したBACE1阻害剤の分子プローブの合成に着手した。
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