2007 Fiscal Year Annual Research Report
SLEにおけるカテキンの阻害作用に対する分子機序の解明
Project/Area Number |
07F07461
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岸本 忠三 Osaka University, 生命機能研究科, 寄附講座教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RIPLEY Barry James 大阪大学, 生命機能研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | SOCS-1 / SOCS-3 / EGCG / SLE / Auto-Antibody |
Research Abstract |
申請者は、EGCG (epigallo-catechin-3-gallate)をはじめとするカテキンがSLE患者の血液細胞からの自己抗体産生を抑制し、またこの際にSTAT1の活性化が抑制されている事、そしてEGCGがSOCS-1, SOCS-3の発現を誘導する事など(未発表データ)の結果から、EGCGがSOCS分子の発現を介してSLE患者における自己抗体の産生抑制に作用するものと考えられる。この作用機序を明らかにするため、以下の解析を行い結果を得た。 1)人およびマウスのB細胞や樹状細胞/マクロファージにEGCGで刺激し、ノザンブロット法にてSOCS-1, SOCS-3の発現を確認したところ、SOCS-1, SOCS-3ともにEGCGで協力に発現誘導された。2)この発現誘導の系に、EGCGの下流のPI3K, ERKなどの阻害剤を用いてSOCS-1, SOCS-3の発現をノザンブロット法にて解析したところ、PI3Kにより誘導される事が判明した。3)U266などの抗体産生細胞株において、EGCG添加による抗体産生抑制が、SOCS-1 si-RNAを細胞に導入した場合、EGCGの抗体産生抑制能が消失することが判明した。4)現在、SOCS-1 floxマウス,SOCS-3 floxマウスとCD19プロモータ-Cre, CDllcプロモーター-Creマウスと各々交配させる事により、B細胞およびマクロファージ/樹状細胞におけるSOCS-1, SOCS-3遺伝子欠損マウスを作製中であり、今後SOCS cKOマウスを用いて、解析する予定である。
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