2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体内一酸化窒素測定カテーテルの開発と不安定プラーク診断への応用
Project/Area Number |
07F07463
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡辺 重行 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梁 景岩 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 動脈硬化 / 不安定プラーク / 一酸化窒素 / 光干渉断層法 / WHHLウサギ / マクロファージ |
Research Abstract |
本研究は、新たに開発された生体内一酸化窒素(NO)測定用カテーテルおよび、血管内に挿入し血管壁の組織性状を生体内で解像度10μmの超高精度に観察可能な光干渉断層装置(optical coherent tomography: OCT)を用い、ウサギの種々の動脈硬化モデルにおける動脈硬化所見を生体内で観察し、動脈硬化病変の生理学的、組織学的、分子生物学的、免疫組織学的所見と対比し、動脈硬化所見、特に不安定プラークの生体内診断法を確立することを目的としている。平成19年度は、正常ウサギ(n=5)、1%コレステロール食負荷ウサギ(n=8)、動脈硬化を容易に形成するWHHLウサギ(n=8)を用い、NOカテーテル及びOCT装置による血管の観察を行った。現在、それらの病理標本の作成が終了し、各種免疫染色を行っており、その組織所見と得られた所見および画像との対比、解析を進めている。 現在までの所、NOカテーテルによる測定は、雑音が多く解析に困難を伴うことが判明し、その対策に苦慮している。種々の検討の結果、NOの測定には雑音(電流)の混入が最も大きな障害となるが、そのほかにも温度の変動、そして何よりもカテーテルチップの移動などが障害となることが明らかとなってきた。現在、対策を含め検討を重ねている。一方、OCTでは、非常に鮮明な画像が安定して得られており、動脈硬化病変の生体内診断に向けて結果を得つつある。すなわちOCT画像におり、生体内で血管壁のプラークの存在に加え、血栓、繊維性性被膜の存在とその大きさ、厚さ、さらに内膜下の細胞集簇の判定も可能と思われる画像が得られている。これらを各種免疫染色を行った組織所見と対比、解析すれば、生体内動脈硬化組織診断の基礎が確立できる。
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Research Products
(2 results)