2008 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素状態にある正常脳細胞・悪性脳腫瘍細胞の放射線感受性の修飾に関する研究
Project/Area Number |
07F07464
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中野 隆史 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AL-JAHDARI Wael Saleem 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 放射線 / 低酸素 / 癌細胞 / HIF-1a / PDK / Nitric Oxide |
Research Abstract |
低酸素及び常酸素状態における、一酸化窒素(NO)の肺癌(EGFR発現の異なる2種)、悪性黒色腫、脳神経膠腫における影響について検討した。NOは、腫瘍細胞の遊走能、浸潤能、細胞死に関連していた。NO合成阻害薬と放射線照射併用の有無による、これらの生物学的活性の変化を詳しく調べたところ、全ての細胞で、NO合成阻害薬により、遊走能、浸潤能は減少し、細胞死は増加した。また、放射線と併用時には、放射線の効果を増強した。 次に、EGFR発現の異なる2種の肺癌細胞で、VEGF阻害剤(YC-1)併用における、NO量と放射線の効果を比較したところ、VEGF阻害剤(YC-1)によりNOの効果は変化しており、NOの放射線照射時の効果はVEGFと関連していることが示唆された。 さらに、NO合成阻害薬の放射線増感効果について、1)放射線によるDNA障害の重要な因子でありNOの発現量に関係するReactive Oxygen Species(ROS)の発現量を計測し、2)低酸素状態と密接に関連し放射線抵抗性に関係するVEGFとその関連因子NOS,EGF,PDK1,PDK-1,Glutl and HIF-1aなどのmRNAの発現について、VEGF阻害薬(YC-1)併用の有無別にRT-PCR法を用いて検討し、最終的に、NO量と低酸素細胞の放射線感受性について明らかにする。 また、In vivoで、血中のNO量を測定しながら同様の実験を行い、これらの効果を確認する予定である。
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Research Products
(2 results)