2007 Fiscal Year Annual Research Report
信頼性の確立したGal完全ノックアウトブタを用いたブタ・サル間異種膵島移植
Project/Area Number |
07F07465
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山田 和彦 Kagoshima University, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ORIYANHAN W. 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 異種移植 / GalKO / 膵島移植 |
Research Abstract |
本研究は、糖尿病/糖尿病性腎不全に対し、ドナーの制限の無いブタ膵島を用いた臨床異種膵島移植を目指すtranslational researchとして、ブタ・サル間異種移植モデルでの長期生着戦略の開発を目的とする。外国人特別研究員Wunimenghe Oriyanhanが担当した初年度(H19年度、11月開始)実験報告を示す。 1)実験責任者(山田)は米国において異種抗原GalをノックアウトしたGalKOブタを用い、独自に開発した胸腺と共に腎臓をヒヒに移植することで、世界最長となる80日以上の安定した異種移植腎機能が維持されることを報告している(Nature Med 2005)。その信頼性の確立したMGH-Ga1KOブタの皮膚・肺・腎・肝臓から分離したfibroblastおよび内皮細胞の培養を本年度より鹿児島大学山田研究室で開始した。 2)凍結搬入GalKO細胞は解凍後もviabilityが維持されることを確認した。 3)培養内皮細胞に電気穿孔法を用いてGFP/hCD47遺伝子を導入し、蛍光顕微鏡によりGFP/hCD47遺伝子の発現を確認した。また、ヒトマクロファージとこのGFP/hCD47遺伝子が導入されたミニブタ内皮細胞を共培養したin vitroの実験では、コントロール(GFP遺伝子のみを導入したミニブタ)内皮細胞との共培養と比較して、GFP/hCD47遺伝子導入によるヒトマクロファージのミニブタ内皮細胞の貪食能抑制効果が示された。同時に、異種マクロファージによる貪食能を同種間と同レベルにまで抑制するためには、より効率的なhCD47遺伝子導入の必要性が示唆された。 これらの成果をもとに、H20年度は、骨髄および膵島へのhCD47/hDAF遺伝子導入を行い、in vitroのみならずin vivo移植実験で効果を検討する。
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Research Products
(3 results)