2008 Fiscal Year Annual Research Report
信頼性の確立したGal完全ノックアウトブタを用いたブタ・サル間異種膵島移植
Project/Area Number |
07F07465
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山田 和彦 Kagoshima University, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ORIYANHAN Wunimenghe 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | 異種移植 / 膵島移植 / ブタ / サル |
Research Abstract |
本研究課題は、糖尿病、末期腎不全、更に糖尿病性腎不全に対しドナーの制限の無い移植医療の実現のため、ブクをドナーとしたブク・ヒト間異種膵島移植の前臨床実験としてブタ・サル間異種移植を行い、異種膵島移植の免疫プロトコールの確立を目指すものである。平成20年度は、臨床を模擬したブタ・サル間異種膵島移植を開始した。臨床異種膵島移植をシミュレートし、鹿児島大学山田研究室でブタ膵臓を摘出後に膵臓を定期航空便で京都大学に搬送し、京都大学興津研究室で膵島分離を行った後、翌日このブタ膵島を鹿児島大学に再度空路で搬入し、事前にストレプトゾトシン(STZ)でインシュリン依存型糖尿病(IDDM)を誘導したサルにブタ膵島を移植した(3症例)。50-60kgのミニブタから1膵臓当り純化(>97%)膵島を平均48万IEQ分離することができ、サル1頭当たり約10万IEQ/kgのブタ膵島移植が可能であった。術後2頭をday2、3頭目をday10で犠牲死させ、肝臓内移植ブタ膵島の組織学的検討を行った結果、2例においてインシュリン分泌異種ブタ膵島の生着を確認した。術後血糖は1頭を除きインスリン投与を必要とすることなく制御しえた。また移植後異種間T細胞免疫機能解析の手法を確立するため、本年度はその第一段階としてブタ同種間でのT細胞免疫アッセイ法として、CFSEを用いたリンパ球混合培養試験(CFSE-MLR)や、PKH-26を用いた細胞障害性試験(PKH26-CML)を確立し、論文報告した。これらの成果を踏まえ、H21年度は長期観察実験に移行し、異種移植膵島の長期機能評価ならびに異種間T細胞免疫反応の経時的な評価を行う予定である。
|
Research Products
(5 results)