2009 Fiscal Year Annual Research Report
信頼性の確立したGal完全ノックアウトブタを用いたブタ・サル間異種膵島移植
Project/Area Number |
07F07465
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山田 和彦 Kagoshima University, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ORIYANHAN Wunlmengne 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 異種移植 / GalKOブタ / 膵島移植 / ブタ・サル間大動物移植 |
Research Abstract |
本課題は、目的1)既に米国で確立され、信頼性のあるGal-KOブタ体細胞核を用いた日本国内におけるGal-KOブタの早期作製;目的2)Gal-KOブタとGal++ブタのそれぞれをドナーとしたブタ・サル異種膵ラ氏島移植実験を行い、異種膵島移植による糖尿病誘導サルの血糖正常化を図る。 平成21年度は、サル・ブタ間異種移植実験において、特に国内初となる2つの成果を得た。更に異種移植におけるNon-Gal抗原における拒絶抑制メカニズムにおいて、Accommodationの可能性を示唆する実験結果を得た。 (1)Harvard大学TBRCから搬入したGalノックアウトブタ細胞核を用い、国内で核移植を行いGalKOブタの作出に成功し(論文作成中)、その誕生したGalKOブタをドナーとし、国内で初めてGalKOブタ腎をサルへ移植し、15日間全く拒絶されることなく経過する結果を得た。 (2)膵島移植において、成豚膵島Galの発現が乏しいことに着目し、GalKOではない鹿児島クラウンミニブタ膵島のサルへの移植を行い、HGFを中心とした当研究室で確立した新規免疫抑制療法を用いて、国内初となる大動物異種間膵島移植により2カ月間正常血糖が維持されることを確認した(国際異種移植学会、日本移植学会、日本異種移植研究会、日本外科学会総会で発表。論文作成中。南日本新聞、朝日新聞掲載)。 (3)更に、異種移植の拒絶のメカニズムを探求し、GalKOブタを用いた移植実験において、Non-Gal抗原に対するAccommodationの成立にCD59の関与が示唆される成果を得たため、この成果を国際移植学会学術誌に報告した(Transplantation 2009)。
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Research Products
(7 results)