2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07575
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Research Institution | National Agricultural Research Organization |
Principal Investigator |
今井 亮三 National Agricultural Research Organization, 北海道農業研究センター低温耐性研究チーム, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
IORDACHESCU M. 北海道農業研究センター, 低温耐性研究チーム, 外国人特別研究員
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Keywords | トレハロース / トレハラーゼ / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
シロイヌナズナの発現プロファイルデータベースであるBAR(http://bar.utoronto.ca/)を利用し、シロイヌナズナ全トレハロース生合成遺伝子のin silico発現プロファイル解析を行った。幼苗茎葉部および根部において、低温、浸透圧、塩、乾燥、遺伝毒性、酸化、紫外線、傷害、熱、の各ストレス処理後の全TPSおよび全TPP遺伝子の発現データを収集し、解析した。その結果少数のTPS及びTPP遺伝子が特徴的なストレス応答性を示すことが明らかとなった。これらの遺伝子がストレス応答に特異的に関与すること、並びにストレス応答におけるトレハロース生合成の一過的活性化が明らかになった。トレハロース生合成遺伝子がそれぞれ10コピー以上ゲノムに存在するのに対して、トレハラーゼ遺伝子は1コピーのみである。従ってトレハラーゼ遺伝子は極めて重要な機能を担っているものと考えられる。本研究ではトレハラーゼ(AtTHL)遺伝子のT-DNA挿入変異体を分離し、それらの示す表現型を明らかにすることを計画している。入手した2つのT-DNA挿入変異体のうちSALK151791は、プロモーター領域に挿入があり、結果としてAtTHL遺伝子を過剰発現していることが分かった。またSALK147073はコード領域に挿入があり遺伝子発現がノックアウトされていることも確認した。In silico解析の結果、TPP遺伝子の1つAtTPPDが種々のストレスに対して強く応答することが明らかとなった。そこで本遺伝子に着目し、その機能解析を行っている。T-DNA挿入変異株を入手し、過剰発現形質転換体の作出、Promoter-GUS形質転換体の作出等を進めている。
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Research Products
(2 results)